以前から格闘をしているパラブーツの水ぶくれ現象。
前回以下の記事にてレザースティックでの押し込みで応急措置をしたものの、気づいたらまた再発しておりました・・・。
この水ぶくれと呼んでいるものですが、正式には銀浮きという現象です。
今回は思い切って革靴の丸洗いに挑戦してみました。
目次
そもそも銀浮きとは?
革靴の表面のことを銀面と呼ぶことがありますが、銀浮きはその銀面がボコッと浮き出てしまったことを指します。
銀浮きがなぜ起きるかというと、雨などで濡れてしまった革靴の水分が ワックス等の靴の表面を覆う層に邪魔をされ抜け出せなくなることで起きてしまうそうです。
去年の梅雨の時期なんかは、ろくにメンテもせずガシガシパラブーツを履いてしまったせいか
ここ数ヶ月で一気にへたってしまったような気もします。反省。
銀浮きの対処法
さて銀浮きの対処法ですが、前回の記事で紹介した押し込む方法と 丸洗いの2種類の方法があると思っていて
筆者の場合、軽度と判断したので押し込むやり方で対処したものの
結果的に再発してしまったため、かなり重症だったのでしょう。
なので今回は思い切って丸洗いで対処することにします。
サドルソープで丸洗い
今回使用するのが、「M.モウブレィ」のサドルソープ。
革製品専用の石鹸で、靴についている頑固な汚れや 銀浮きが置きてしまった革の銀面をきれいに整えてくれるそう。
革靴を丸洗いするって、少し怖いですよね。
革=水NG みたいなところがあるので、革靴を水で丸洗いなんてして本当に大丈夫?と思うかもしれません。
しかしこの石鹸は洗浄力はありつつ、革に必要な栄養分と保革成分がたっぷり配合されているため 丸洗いすることでむしろ革を蘇らせることができるとのこと。
ステインリムーバーで事前準備
早速と言いたいところですが
サドルソープの前に、革についているワックス類をあらかじめ落としてしまいましょう。
散々こと紹介していますが、ステインリムーバーを使って余分なワックスを取り除きます。
ここからサドルソープでの丸洗いを開始します。場所は洗面所かお風呂場に移動しましょう。
専用のブラシまたはスポンジがあるとベストですが、筆者は持ち合わせていないため 食器洗い用のスポンジで代用します。
濡らしたスポンジにサドルソープを適量とり、しっかり泡立たせてから靴につけていきます。泡で洗うイメージ。
やさしく円を描くようにまんべんなく洗っていきます。
洗い終わったら、一度すすぎます。
その後もう一度同じ手順で洗いを行いました。
ただ、2回目の洗いではすすぎはしません。サドルソープ自体に保革効果があるため、泡を拭き取って終了します。ここポイント。
さて、洗い終わったら風通しの良い日陰で乾燥させるのですが
その際内側には乾燥剤、なければ新聞紙等を丸めて入れておきましょう。
ちなみに筆者の持っている乾燥剤はABCマート購入品。コレ自体を天日干しすることで繰り返し使えるスグレモノ。
半乾き時にやること!!
干すこと半日。
ここで注意しなければいけないのが、半乾き程度で以下の2つを行うことです。
■シューツリーを入れる
内側に乾燥剤や新聞紙をいれることで乾燥を早めることができますが、完全に乾き切ってしまうと靴の型崩れの原因になってしまうため
半乾き程度でシューツリーを入れましょう。むしろ濡れて革が柔らかくなっている段階でシューツリーでしっかり皺を伸ばしてあげることで、洗う前より形が綺麗になります。
■デリケートクリームで保湿
これも大事なのですが、乾き切ってしまうまえにデリケートクリームでしっかり保革しましょう。
サドルソープに保革効果はあるものの、乾き切った際に極度な乾燥からヒビ割れに繋がってしまうこともあるため半乾きのタイミングで様子を見ながら保湿してあげましょう。
できればライニングにも塗ってあげると良いですね。
乾いた様子
乾いたらこんなかんじ。
これが真の姿と言えるでしょう。
ワックスやクリームがいかに優秀かというのを再確認しますね、、、
素はこんな状態なんですねーそりゃ4年も履けばこんなもんか。
ただ丸洗いのおかげで表面の銀浮きは改善されたようです。
ここから仕上げに入ります。
コバインキでコバの補色
気になったのが、コバの色抜けですね。これは丸洗いによって起きたことではないのですが、前から気になっていたのでコバインキで着色しちゃいましょう。
けっこうしっかり着色されてびっくり。
またかかとの余計な部分にはマスキングテープを駆使して塗っていきます。
からの
コバもとても綺麗になりました。
シュークリームで銀面の補色・栄養補給
さて最終工程です。
おなじみのクレムのブラックを全体的に塗っていきます!
上の写真は塗ったくった後です。色抜けしていたつま先の部分がまた黒くなりました。
そしてそこから豚毛ブラシでブラッシング!
ご覧ください。かなりきれいになりました。丸洗い後の色抜け状態と比べると一目瞭然。
最後にクロスで余分なクリームを拭き取りつつポリッシュをかけて終了!
仕上がり写真
なんとか無事にきれいに仕上げることができましたーー。
丸洗い前に出ていた銀浮きも改善され、きれいな輝きを取り戻したようです。
コバの色抜けもきれいに着色できたようです。
革靴を丸洗いするというのは正直かなりドキドでしたが、結果としては非常に満足しています。
メインの目的であった銀浮きも改善されたのもそうですが
乾く過程でシューツリーでしっかりシワを伸ばせたおかげで、丸洗い前よりも型崩れも直ったように思います。
今回は愛用のパラブーツのシャンボードを丸洗いしましたが、サドルソープ自体は靴以外の革製品にも使えるとのことなので、財布やベルトなどのお気に入りのレザーアイテムのお手入れをするときにも使えるかなり良いアイテムだと感じました。
身の回りの愛用品のメンテナンスにおすすめです!
皆さんも是非挑戦してみてください。
今回紹介したアイテム